Awano Lab.

慶應義塾大学理工学部電子工学科

エレクトロニクスは各種材料技術によって支えられており、これまでのブレークスルーの多くは材料革新によって成されたといっても過言ではない。現在もナノ材料や有機分子、スピントロニクス材料など、多くの新材料探究のための研究が世界中で繰り広げられている。この授業では、こうしたエレクトロニクスを支えている材料技術について、その基礎から応用まで幅広く学ぶ。特に情報処理通信産業を支えるLSI関連材料、今後益々重要性が高まる電池などエネルギー関連材料、最新のナノテク材料などについて学ぶ。

第 01 回 はじめに~エレクトロニクスを支える材料から将来のナノ材料まで
第 02 回 はじめに~エレクトロニクスを支える材料から将来のナノ材料まで
第 03 回 物質の基礎②~化学結合と結晶学
第 04 回 物質の基礎③~周期構造とバンド理論
第 05 回 半導体材料①~シリコン、化合物半導体とその合成法
第 06 回 半導体材料②~集積回路プロセスに用いられる各種材料
第 07 回 金属材料~金属の性質と各種応用、代表的な金属の精製法
第 08 回 誘電体材料・絶縁体材料~誘電分極と絶縁破壊の発生メカニズムと各種応用
第 09 回 磁性体材料~磁気的性質の発生メカニズムと各種応用
第 10 回 強相関材料~強相関現象の発生メカニズムと各種応用
第 11 回 エネルギー工学材料①~太陽電池と二次電池用材料
第 12 回 エネルギー工学材料②~燃料電池と電気二重層キャパシタ、熱電変換用材料
第 13 回 ナノカーボン材料~カーボンナノチューブ、グラフェンとその将来デバイス応用
第 14 回 有機材料~有機半導体とプリテッドエレクトロニクス用材料
その他 産業としての電気電子材料分野

電子物理学では、IT産業を支えるトランジスタやLSIといった電子デバイスを理解する上で不可欠な固体物性と電子輸送(電気伝導)について学ぶ。講義では、固体物性の基礎として、電子およびフォノン(格子振動)のバンド理論、電子輸送の基礎として、ドリフト・散乱現象、それらを記述するボルツマン方程式について学ぶ。実際に電子輸送をコンピュータによってシミュレートする方法として、最新のデバイスシミュレーションにも使われているモンテカルロ法を紹介する。さらに、この方法による微細トランジスタの解析結果から、高電界・非定常電子輸送現象(速度オーバーシュート、バリスティック伝導)について学ぶ。一方、ナノ構造で発現する電子の量子力学的効果として、低次元効果、トンネル効果、単電子効果について学ぶ。これらの実例として、高電子移動度トランジスタ(HEMT)やカーボンナノチューブ・グラフェンの電子状態や輸送現象についても紹介する。また本講義では、エレクトロニクス産業の最新動向についても紹介する。

第 01 回 はじめに~ナノエレクトロニクスと電子物理学
第 02 回 固体物性の基礎①~実空間とK空間
第 03 回 固体物性の基礎②~格子振動とフォノン分散、比熱と熱伝導
第 04 回 固体物性の基礎③~自由電子モデル(状態密度、分布関数、電子のエネルギー分布)
第 05 回 固体物性の基礎④~表面からの電子放出現象
第 06 回 固体物性の基礎⑤~周期ポテンシャル中の電子状態とブロッホの定理
第 07 回 電子のバンド計算の実際~平面波展開、ほか
第 08 回 電子輸送現象の基礎①~ボルツマン輸送方程式
第 09 回 電子輸送現象の基礎②~電子のドリフトと各種散乱現象
第 10 回 モンテカルロ法による電子輸送現象の解析①~乱数を使ったドリフトと散乱現象の取り扱い
第 11 回 モンテカルロ法による電子輸送現象の解析②~多粒子法によるデバイスシミュレーション
第 12 回 モンテカルロ法による電子輸送現象の解析③~微細デバイス中での非定常電子輸送
第 13 回 半導体ナノ構造における電子物性①~2次元電子ガスと超格子、共鳴トンネル効果
第 14 回 半導体ナノ構造における電子物性②~単電子効果
その他 エレクトロニクス産業における最新の研究動向~国際半導体技術ロードマップ(ITRS)に見る新探究デバイス(ERD)と新探究材料(ERM)研究

この授業では、今最も盛んに研究が進められている、ナノテクノロジーを適用したエレクトロニクスである『ナノエレクトロニクス分野』について学ぶ。具体的には、量子ナノ構造、ナノ材料を用いた新デバイスについて学ぶ。特にカーボンナノチューブやグラフェンなどナノカーボン材料とそのLSIデバイス応用や、超高速ヘテロ接合トランジスタ(HEMT)の最新研究に関して、詳しく説明する。

第 01 回 半導体ナノ構造の物理1
第 02 回 半導体ナノ構造の物理2
第 03 回 Si-LSIの微細化トレンド
第 04 回 単電子素子の作製と応用技術
第 05 回 超高速ヘテロ接合FET(HEMT)の基礎と応用
第 06 回 高電力ヘテロ接合FET(HEMT)の基礎と応用
第 07 回 量子ナノ構造と光デバイス応用
第 08 回 ナノカーボン材料(カーボンナノチューブ、グラフェン)の物理
第 09 回 ナノカーボン合成・評価技術
第 10 回 ナノカーボンの応用技術1
第 11 回 ナノカーボンの応用技術2
第 12 回 有機半導体とプリンティッド・フレキシブルエレクトロニクス
第 13 回 スピントロニクスデバイス
第 14 回 Beyond CMOSと将来デバイス
その他 強相関材料とそのデバイス応用